2034年に早期リタイアすることを決めた

子供二人いる社会不適合サラリーマンが入金投資法で50前半で早期リタイアするまでの過程

寿命

 仕事で知り合った人が、昨年癌で手術しました。しばらくして、見た目が一気に老けました。今週合った時は、明らかに痩せていました。食べられないそうです。おかゆなど流動食のみ辛うじて口に入るそうですが、体力の衰えで寝ていることが多いそうです。

 

 「まだ70歳。あと10年、平均寿命までは生きたい。」

 

 年内も厳しいと感じました。言葉に出しませんが、本人や家族もそう感じていると思います。

 

 やはり早期リタイアしなくてはなりません。自分だって70歳までしか生きられない可能性があるのです。25年後には定年が70歳、年金は75歳からになっていると思います。漫然と生きているだけでは、働いて死ぬだけです。セネカは、人生を短くするのも長くするのも自分次第だと述べています。名誉や生活のために自分の時間を失っていては、死の直前になって人生の短さを嘆くだろうと。

 

株価調整と金利

 第三四半期開始とともに世界の株式は下落しています。正確に言うと、アメリカの大型グロース株以外は今年の1月をピークに下げ続けてきたのですが、第三四半期になって唯一調子の良かったアメリカITセクターも下げ始めました。先週一旦は反発しましたが、反発は弱く下に向かいそうな値動きです。

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 2016年の2月を底とした景気回復は2017年末で終了し、2018年は景気が減速している。貿易戦争も原因だが、根底にあるのは景気循環アメリカは減税のお陰で減速せずにこれまで来たが、さすがに第三四半期になって減速している。

 

 今年の株価の値動きを説明すると、こうなるのでしょう。しかしアメリカの金利の動きを見ると、その認識が間違っているように見えます。株安で一瞬金利が低下したものの、その後再度上昇しています。

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 これを合わせて考えると、アメリカの景気は減速するものの、利上げが中断されるほどではない。ということなのでしょう。新興国、特に中国の景気サイクルは早いので、既に金融緩和に転じていることもあり、来年春には回復が鮮明になってくるようになり、それとともにアメリカの株価も再度最高値を更新するのだと思います。

 

 なので、今回の調整を恐れる必要はないと思います。短期的にもう一段下げた場合は、現金比率調整の買いを入れてもいいと考えます。ただし問題はその後です。2019年初頭から世界景気が再度拡大に向かったとすると、年末にはアメリカが逆イールドになると考えられます。その場合その次の景気後退局面は、アメリカのリセッションを伴うもので、株価が大きく下げる可能性があります。アメリカが利下げした場合、ドル円は100円を割ってくる可能性が高いと思います。

 

 よって株価がまもなく反発し、来年堅調に推移するならば、現金比率を一定にするために少しずつ売却していく必要があると思います。AMZNなどグロース株は、税金を払ってでも1/2以下に圧縮すべきです。VTIの口座では20%以上、VTの口座では40%以上の現金を保有して、アメリカのリセッションを迎えたいものです。

VTへの追加投資戦略

 早期リタイアに向けた資産形成の中心はETFだと思います。広く分散されたETFならば、長期的に上昇していく可能性が高いので、逆張りで資金を投入していくだけでいいからです。もちろんETFでも上下に30%前後動くことは珍しくありませんが。しかしこれが個別株だと売るタイミングを考える必要があるし、そもそも半数以上の株は長期的にボックスです。

 

 運用の上手な人なら、個別株でETFより効率的に資産形成ができるのでしょうが、私には能力もやる気もありません。一部個別株を保有していますが、これは適当に選んだ銘柄がもしかして大爆発してリタイア時期が早まるかもしれないと考えて投資しているのであり、別に16年後に評価額が横ばいでも特に困りません。

 

 保有するETFはVTIとVTの二種類です。VTIは嫁名義の口座で保有しています。NISA枠を活用するためです。この口座では、日本円20% + VTI80%になるように新規投資を調整しています。現在は値上がりに入金が追いつかず、2017年の夏以降追加投資は出来ていません。お金に色を付けるべきではないのですが、人間なので付けています。この口座は、70歳以降の生活資金という位置づけです。この口座への入金は、あと4年半しか行いません。毎年120万円です。運用期間が30年あるため、分散を犠牲にしても期待されるリターンが高いアメリカ株のみに投資しています。アメリカ株には約15年の調整期間が過去何度もありました。しかし、2800万円を30年間運用して報われない可能性は低いと思います。

 

 私の口座は、早期リタイアに向けた資金を形成する口座です。iDecoも私名義ですが、これは早期リタイア中盤のボーナス的な位置づけです。無くても困らないという意味で。早期リタイアに失敗は許されません。例えばアメリカ株が調整に入ったから、リタイアを5年伸ばします…なんて。なのでこの口座では、分散とリスク低減が重要です。そして何より入金力!

 

 これがこの口座でVTIではなくVTを選択している理由です。VTのリターンはVTIに劣ると思います。それは、コーポレートガバナンスの問題だとか、政治的な安定だとか、社会の構造だとか、地政学的な問題だとか、人口動態だとか、様々な理由によるのでしょう。過去もそうだったし、将来もそうなるはずです。アメリカから中国への覇権の移行というのは、それはそれで重大な問題ですし、生きているうちに起きないと断言することは出来ないのですが、中国の個別株はそれに対するヘッジの意味もあります。

 

 VTのリターンは長期的にVTIに劣りますし、リーマンショックではVTI以上に下落しています。新興国とEFAが足を引っ張ったために。そして2011年以降なんかはVTIの上昇に全くついていけていません。

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 2.5倍になったVTIに対し、VTは80%程度の上昇です。しかし、違った期間を見ると景色が違います。

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 アメリカ株暗黒の時代。赤がVTの再現、青がアメリカ株です。2011年の調整まで12年間はVT優位だったのです。これを現在まで伸ばすと…。

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 VTIがVTを追い越したのはブレグジット近辺です。早期リタイアまで16年半しか無いので、長期的なVTIの優位よりも、アメリカ株が低迷したときのヘッジとなるVTを選択しています。

 

 そんなVTですが、リスクは高くなっています。過去10年のβは、VTIの1.03に対して0.89と大差ありません。体感的には、通常時の値動きは少なくとも大きく下げる時は大きく下げる印象です。リーマンショックでは円建てで1/2以下になっています。そこで重要なのがキャッシュポジションです。

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 短期国債(残念ながらドル建てですが)を0%、33%、67%とした場合の値動きです。今はまだ資産形成中なので、現金比率は33%としています。これを、リタイアに向けて67%に上昇させていきます。リスクは大きく低下します。

 

 追加投資戦略ですが、次にVTが大きく下落するまでは、現金比率は33%とします。低迷している間も33%を維持します。全部VTにしてしまうと、そこから暴落をくらって退場する危険があります。そしてその調整が終わり次第、徐々に現金比率を50%に近づけます。入金や値上がりによって7000万円を達成したら、現金比率は67%にします。

 

 短期的には、一年以内にアメリカで逆イールドが起きると考えられます。その後のアメリカの株価下落は世界を巻き込んだものになると考えます。ですから、今は積極的に追加投資する時期ではないと思います。現金比率が40%になるくらいまで、追加投資をしなくてもいいかもしれません。もちろん急落時は25万円ずつくらい買いますが。

 

 

車を買い替え

 車を買い換えることにしました。といっても、贅沢ではありません。今の車を売って、新しい車を買うことで50万円以上のお金を得ることができるのです。さらに新車を買うことで、今後三年は車検費用も不要になります。試算ですが、今後3年は車維持の費用が年間12万円程度に、その後も年間20万円程度になります。今の車のままでは、年間60万円程度かかると考えていたため、入金余力は大きく向上することになります。売却して得た50万円も、もちろん入金します。

 

 思い出すと、約10年前にも車を売りました。ターボのハイオク車に乗っていたのですが、それを40万円で売って、15万円の軽自動車に買い替えたのです。売ったお金で、EFAを購入したことを鮮明に記憶しています。なおEFAは既に売却していますが、現在まで保有していてもあまり報われていないようです。大天井で掴むとは、まさにこのことですね。相場全体の時期で見ても、最後にババを掴まされました。今回は10年以上の経験があるので、買うにしてもちょっとずつ買います。現金比率が目標より高くなっても、直ぐに投資したりしません。

 

 才能がないくせに早期リタイアを計画している私ですが、分不相応にも車が好きなのです。いまでも早期リタイア後は、オープンカーで日本中を旅したいと思っています。例えば、こんなので。

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 700万円あれば買えます。排気量アップすると1000万円くらい。

 

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 これも捨てがたい。ボクスターは一番かっこいいけど、ソフトトップは長期旅行に向かないと思います。

 

 車が好きなのですが、今回は断腸の思いで売却を決断しました。今の車は2013年に買いました。アベノミクス相場で含み損は一瞬で消え、見たこともない含み益になったときです。毎日が給料日みたいで、節約の精神に抑え込まれていた私の本性が大爆発してしまったのです。買ったことを全く後悔はしていません。毎日の通勤ですら楽しい時間になりましたし、子供といろいろな場所に行きました。高級外車で高速道路を走る優越感は格別でした。またいつか必ず、いや16年と5ヶ月後には必ず、趣味の車を買います。

 

 しかし今はまだその時期ではないと思います。相場はピークを超えたように思います。今後数年の入金額は、早期リタイア時の資産額に大きく影響すると思います。それと、今は車にお金をかけるよりも、子供たちとの旅行などにお金を使う時期だと思います。旅行代は削れません。今は車を買い換えるのが正解だと考えます。

 

 最後に将来の自分に。今すぐ仕事を辞められるような状況になってから、好きな車を買うかどうか決めること。明日から辞められるけど、車がほしいからあと●年働く。そんな状況になるまで、たとえ資産運用が好調でも買わないこと。

逆境に対して

 今日は休日出勤でした。それだけでストレスが半端ないのですが、それに加えて他人に振り回されたり邪魔されたりしたので、極めて強いストレスを受けました。誰もいないところで、喉が痛くなるくらい叫んだり、怒りで足が震えたりしました。おそらく寿命が3時間は短くなったでしょう。

 

 『将太の寿司』で、主人公の関口将太は、同業者である笹寿司の息子佐々木にありとあらゆる嫌がらせを受けます。そんな逆境にもかかわらず将太は寿司の全国大会で優勝し、実家の寿司屋を再興します。反対に客足が遠のいた笹寿司の佐々木は、将太の店を訪れます。佐々木を糾弾する周囲に対し、将太は佐々木にこう言います。「お前がいたからここまでこれた」、と。

 

 私は将太のような人格者ではありません。ただしストレスを受けた時は思います。このストレスがあるから、自分は早期リタイアしなきゃいけないんだ、と。そして2034年までにそれを達成したら言ってやります。仕事のストレスよ、お前のお陰で私は働かずに済む身分を手に入れたぞ!

前向きな理由

 早期リタイアを目指しているのには、前向きな理由と後ろ向きの理由があります。後ろ向きの理由よりも前向きな理由を書いて、明日の休日出勤のせいで最悪な気分を少しでも盛り上げようと思います。

 

 まずは長期旅行。北海道、シベリア鉄道エーゲ海。これらは生きているうちに必ずしも行きたい。でも今の仕事をしてては不可能だ。北海道は車で1ヶ月くらい走り回りたい。昔行った摩周湖とかサロマ湖とか、黄金道路とか。シベリア鉄道ウラジオストクからモスクワまで、ハートランドの歴史に想いを馳せながら。バイカル湖は小学生の時テレビでみていつか行きたいと思った場所。エーゲ海は古代世界の戦闘や神話を思い浮かべながら。冬は戦争も航海も中断されたみたいだけど、どんな気候なのか気になる。でもやっぱり夏だよね。テルモピュライは地形が変わって隘路じゃないらしいけど、それでもみてみたい。

 

  次は自分のペースの生活。朝起きるのが苦手で起きてすぐに食べられないから、もう20年以上朝ごはんを食べていない。10時頃になるとお腹が空くけど、その時間には食べられない。昼ごはんもゆっくり食べたいのに、時間に追われて餌を投げ込むような食事。食べたらお昼寝したいのに、仕事が気になって眠れない。そして家に帰ったらストレスを発散するための飲酒。少しの美味しいお酒を味わって飲みたい。

 

 最後は家族との会話。ストレスに満ちてイライラしていない状況で会話したい。友達が一人もいない私だけど、会話したい欲求はある。無駄話をたくさんしたい。

なぜ2034?

 2034年は意味がある年です。まずは順調に行けば次男が大学を卒業する年です。浪人、留年、医学部?都合の悪いことは考えません。「あ、オレ仕事辞めたからあとは何とかしてね♪」

 

 次は会社の早期退職制度です。2033年度末に勤続25年となり、2034年には早期退職で退職金が増えます。通常では1200万円くらいですが、それが1600万円くらいになります。冬のボーナスもらってサヨナラ~♪ただ真面目に考えると、16年後の退職金は減額されていることが予想されるのと、定年が70歳になっていると予想される2034年に、50代前半が早期退職制度の対象になっているかどうか不確実です。1000万円あればいいやと考えています。退職金は早期リタイア後の生活費のアテにはしていません。臨時ボーナスと考えてパーッと使ってしまう予定です。

 

 もし入金や運用が好調だった場合は、2034年よりも早くリタイアします。2034年は目標ではなく、譲れない最終防衛ラインです。一度しかない人生、まだ身体が動く(と思われる)50代で好きなことをしないと、後で後悔するはずです。60歳以降も元気な保障はありません。